「おしっこをしている最中、すごい痛みを感じるんだけど、これってもしかして『性器クラミジア感染症』なのかなぁ・・・」
尿をしてるときに感じる痛みというのは、性感染症の中でも多くでる症状の1つです。そして、日本国内で感染者が最も多い『クラミジア感染症』でも、排尿時に性器が痛むことはあります。
■参考記事:クラミジア感染症がよくわかる【症状と感染経路】
「じゃあ、私が感じている痛みは、クラミジア感染症が原因なんですね。自分の病気が分かってスッキリしました。ありがとうございます!」
いえいえ、そう考えるのは少し早とちりですよ^^;
たしかに、『排尿時の痛み』というのクラミジア感染症の症状の1つです。しかし、それだけでクラミジアかどうかを判断するのは危険と言えます。
なぜなら、排尿時の痛みを感じる性感染症は、それ1つだけではないからです。詳しくは以下に解説しますので、そちらをご覧ください。
排尿時に痛みを感じる性感染症はこんなにある
日本国内で感染者が多い代表的な性感染症は、次の10種類が挙げられます。
- 1.性器クラミジア感染症
- 2.淋病
- 3.梅毒
- 4.トリコモナス感染症
- 5.性器カンジタ感染症
- 6.B型肝炎
- 7.性器ヘルペス
- 8.尖圭コンジローマ
- 9.ケジラミ
- 10.HIV
これらの中で、症状に排尿時の痛みがあるのは赤文字で書いた4つの感染症となります(性器クラミジア感染症、淋病、トリコモナス感染症、性器ヘルペス)。
つまり、おしっこをするときに痛みを感じたとしても、それらの内でどれに感染しているかが分かりません。しかも、痛みのような症状から性病を判断すると、次のような問題点もあります。
- 1.排尿痛の症状が出るとは限らない
- 2.複数の性感染症に感染している可能性がある
まず、1つ目についてですが、性病に限らず病気というものは、感染する人によって、出る症状は変わってきます。ですので、上述した4つの感染症のいずれからにかかっていたとしても、まったく痛みが出ない人もいるんですね。
そのような場合は、症状からは感染していることを確認できませんので、知らない内に症状が広がって、取り返しのつかないことになることだってあります。
続いて2つ目について、1つの性病に感染してしまうと、性器やのどの粘膜が傷ついてしまい、別の感染症にかかりやすくなります。
例えば、クラミジアになると淋病に感染しやすくなりますし、現時点では完治する方法が発見されていないHIVへの感染率も4倍になるというデータもあるんですね。
そして、複数の病気に感染してしまうと、1つの症状から病気を判断することは難しくなります。
以上に書いた内容が、症状から性感染症を判断することが危険な理由です。結局のところ、あなたが性感染症に感染しているか、していないかを判定するためには、検査を受けるしか方法はありません。
今では病院行かなくても、検査キットを使えば自宅で検査をすることもできますので、『排尿時の痛み』や『アソコのかゆみ』など、少しでも症状に疑わしい点があったら、すぐに検査をするようにしましょうね。
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