本ページでは、HIV感染症・エイズの症状、感染経路、潜伏期間についてかみくだいて解説しています。
医療的な専門知識が無い人が読んでも理解できるように書いていますので、『もしかしたらHIVに感染しているのでは?』と不安に感じている方や、『赤ちゃんに移らないかのか心配』という方はチェックしてみてください。
特徴
エイズとHIVの2つ言葉が同じような意味で使われていますが、正確に言うとそれら2つは違うものです。
詳しく言うと、『エイズ』とは『HIV(ヒト免疫不全ウィルス)』に感染した後に、抵抗力や免疫力が徐々に奪われて、さまざまな病気になりやすくなった状態ことを指します。
つまり、HIVに感染しただけで死ぬという訳ではありません。たしかに、エイズは現時点では治すことのできない病気ですが、その発症を遅らせることはできます。
ですので、HIVに感染したからと言って、絶望的になる必要なんてありません。早期発見をして、すみやかに治療をすれば、エイズを発症しない人もいますからね。
大切なのは、とにかく早い段階で、自分自身が感染していることを知ることですよ^^
感染経路
HIVの主な感染経路は次の通りです。
- コンドーム無しでのセックス
- コンドーム無しでのアナルセックス
- 母子感染
HIVへはゲイ同士のアナルセックスでしか感染しないと考えている方が、いまだにいらっしゃいます。しかし、それは大きな間違いで、男女のセックスでも感染する病気です。
では、セックスをすると絶対に移るのかというと、そんなことはありません。HIVは正しくコンドームを装着して、粘膜と粘膜を接触させなければ、感染することはほとんどない性感染症です。
コンドームがとても有効な予防方法ですので、忘れずに装着するようにしましょう。
たまに、『ピルを飲んでいるから大丈夫でしょ?』なんて人もいますが、ピルでは妊娠を予防できても、性病を予防することはできません。
その点をしっかりと理解して、セックスの際には避妊のためだけでなく、性感染症の予防のためにもコンドームをしっかり装着するようにしてください。
また、お母さんがHIVへ感染している場合、およそ30%程度の確率で赤ちゃんに感染してしまいます。しかし、お母さんが感染していることを分かっているのであれば、感染率を予防する方法もあります。
そのため、妊娠したときには、HIVの感染の有無を確認しておくことが重要です。
症状・潜伏期間
HIVに感染してからエイズを発症するまでの潜伏期間は、およそ7年以上となります。
『以上』というあいまいな表現をしたのは、感染をしても治療をすれば発症までの期間を延ばすことができるからです。
HIVに感染しても症状はほとんどありません。症状が出ても、発熱やのどの痛み程度ですので、風邪と勘違いする場合がほとんどです。
しかし、その状態のまま放置すると、およそ7年ほどでエイズを発症します。エイズになると、抵抗力や免疫力が弱まるため、健康な人が感染しないようなウィルスや菌が原因で病気になってしまうんですね(これを日和症と呼びます)。
それらの病気の中で、カポジ肉腫や悪性リンパ腫のような悪性の腫瘍が起こってしまうと、2年から3年程度で命を落とします。
治療方法
現時点ではエイズを完全に治療できる薬はありません。しかし、エイズの発症をするまでの期間を長くする治療方法は、日々進歩しています。
中でも『カクテル療法』と呼ばれる数種類の薬を組み合わせ飲む方法が発見されたおかげ、エイズを発症して死ぬ人は徐々に減ってきています。
しかし、その治療方法が有効なのは、エイズを発症する前の段階です。そのため、エイズの原因となるHIVに感染したことを少しでも早く知ることが、治療ためにはとにかく重要となります。
まとめ
HIVを聞くと、絶対に助からないと決めつける人がいますが、先ほども書いたように、早期発見をすればエイズが原因で死ぬ確率はかなり下げることができます。
ところが、そのような有効な治療方法があるにも関わらず、日本でHIV検査をする方が少ないために、『気付いたらエイズに感染していた』という方が少なくありません。
そのような『いきなりエイズ』を起こさないためにも、検査をしてHIVに感染しているかどうかを知っておく必要があります。
今は病院に行かなくても検査キットを活用すれば、自宅で検査をすることもできますので、しっかりと自分の状態を把握しておきましょう。最近は海外で遊んだときに感染してしまったという方も増えているため、心当たりのある方は必ず検査をしてくださいね。
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