こちらのページでは、梅毒の症状、感染経路、治療方法などを医療の専門知識が知識の無い方にもわかりやすく解説しています。
梅毒はディープキスでも移る可能性のあるほどの感染力の高い病気です。
そのため、セックスやフェラチオ、クンニリングスをしたことがないという方も、異性と付き合ったことがあるのなら、下記内容を念のために確認してください。
特徴
梅毒は時代劇や江戸時代へのタイムスリップドラマによく登場する病気のため、昔の病気であり今は感染する人なんてほとんどいないと考えている方が多いようです(人気ドラマのJINでも梅毒が登場していましたね)。
しかし、残念ながらその考えは大きく間違っています。たしかに1990年代後半までは、梅毒患者は徐々に減少していましたが、2000年以降は再び増加傾向にあるんです。
具体的にどのくらい多いのかと言うと、規模としては淋病の患者と同じくらいとも言われています。淋病と言えば、男性の中では感染者がクラミジアに次いで2番目に多い性感染症ですから、梅毒の規模がどのくらい大きかを分かって頂けたはずです。
■参考記事:淋病のことがよくわかる【症状と感染経路】
また、潜伏期間が他の性感染症と比較してとても長く、感染力がとても強い性病ですので、知らない内に移されていたということや、逆に移してしまいたなんてことも多くあります。
そのように梅毒は怖い病気なのですが早い段階で発見をして、正しく治療をすれば治すことはできます。そのため、まずは感染したことに気付くことが何よりも大切です。
感染経路
梅毒の主な感染経路は以下の通りです。
- ゴム無しのセックス
- ゴム無しのアナルセックス
- ゴム無しのフェラチオ
- クンニリングス
- ディープキス
- ゴム無しセックス
梅毒が淋病やクラミジアと比べての感染経路についての大きな違いは、血液感染をしてしまう点です。
ですので、ディープキスをした場合でも口や舌が切れて、血が流れている状態だと感染してしまう危険があります。
『キスで移るなんて、いくらなんでも大げさでしょ?』と思われる方もいれませんが、口の中や舌という部分は、特に切り傷が多い場所です。そのため、決してオーバーに言っているのではないことを理解してくださいね。
過去に付き合った人がいて、その方とキスをしたことがある人なら、誰だって感染の可能性のある恐ろしい病気と言えます。
症状・潜伏期間
梅毒の症状は第1期から第4期の4段階に分けることができます。
そして、それぞれの段階に入る前に潜伏期間があるため、気付かない内に症状が大きく進行してしまうことが多いです。
以下にそれぞれの期間の症状、感染からどのくらいでその症状が現われるのかについて解説します。
■第1期
- 症状:男女共に性器やその周辺に硬いしこりが発生
- 潜伏期間:感染から2週間程度
第1期に出来るしこりは、触っても痛みがなく、放置すれば1ヵ月もしない内にそれが消えることが多いため、この段階では感染に気付く人はほとんどいません。
もちろん、しこりが消えたからと言って病気が完治したわけではなく、全身に感染が広がり第2期の潜伏期間に入っている証拠です。
■第2期
- 症状:全身に赤褐色の発疹があらわれる。性器周辺にイボができる
- 潜伏期間:感染から2、3ヶ月
第2期に入ると、全身の皮膚にさまざまな大きさの発疹が出てきます。いわゆる『梅毒性バラ疹(ばいどくせいばらしん)』と呼ばれる症状で、この段階になると『なんだか皮膚の赤みが気になるなぁ』と感じる方が多いです。
ただし、しばらく放置をするとその発疹も消えていきます。もちろん、それで病気が治ったわけでは無く、単純に潜伏期間に入り、内臓や脳へと梅毒の感染の進んでいるだけです。このままの状態で放置すると恐ろしい状態になりますので、必ずこの段階までに治療を始めてください。
■第3期
- 症状:全身にゴム腫れ(はれ)ができる
- 潜伏期間:感染から3年
全身の筋肉、骨、内臓などの部分、ゴムのような硬さの腫れができます。
この症状も放置すれば収まりますが、それは第4期への潜伏期間に入ってだけですので、完治をしたわけではありません。
■第4期
- 症状:心臓、中枢神経系への影響
- 潜伏期間:感染から10年
心臓、中枢神経まで梅毒が浸食するため、心臓血管系の病気になったり、痴呆の症状があらわれます。
最終的には、日常生活を送ることが困難となり、死に至る病気です。
治療方法
第1期、第2期の段階の場合、抗生物質を飲むことで1ヵ月程度で完治する病気です。
しかし、第3期に入るとそのように短期間で治療をすることが難しいですし、症状として現れるゴム腫れの跡が残る可能性も高くなります。そのため、できる早い段階で発見して、治療に取り組むことが大切です。
まとめ
時代劇やタイムスリップ物のドラマでは、梅毒が不治の病として登場しますが、現在では早期発見をすれば治療が病気となっています。
しかし、第1期や第2期のような治療のしやすい段階では、症状が出ない人もいるため、知らず知らずの内に病気が進行するケースが多く、そのせいか現在でも感染者はほとんど減っていません。
そのように症状が気づきにくく、ゴムをつけているセックスをしていてもディープキスからも移ってしまう感染力の高い病気ですから、少しでも心当たりや気になることがある方は、まずは検査をしてご自身の状態を確認してくださいね。
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